EXP-SERIES : BIOMIMETIC & TOPOLOGICAL ARCHITECTURES

AI変ジニアリングLab

正解のAI活用には、興味がありません。
自然の摂理を、LLMにぶつけてみる。

口の中で食べ物をすり潰す物理から、昆虫の複眼、水が氷や蒸気に変わる相転移まで。変ジニアの自由研究を、標本のように並べています。

まだ名前のついていない構造。失敗も、未完成の仮説も、そのまま記録する実験室です。

Status
In Progress / 試行中
Verification
Zenodo (CERN) DOI
Source Code
Public Repositories
Commercial?
No (Pure Curiosity)
複眼の個眼が規則正しく並ぶ、円形のイラスト。中心の一点だけが赤く光る。
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01 / MOTIVATION & CONTEXT

なぜ、ヘンテコな構造を試すのか。

今のLLMやRAGの世界は、すこし退屈です。どんな複雑なデータもコンテキストウィンドウに丸呑みさせ、コサイン類似度(内積)で「問いと似たような正解」ばかりを拾い上げています。

「でも、私たちが世界を認識して咀嚼するとき、もっと泥臭く、もっと多様な物理が働いているんじゃないか?」

硬い文章を前歯で断ち切り、奥歯ですり潰すこと(咀嚼)。数万の個眼が異なる波長で世界を同時に捉えること(複眼)。似た答えに飽き飽きして、あえて直交する死角を引っ張り出すこと(外積)。覚えた知識を凍らせたり、温めて蒸気に戻したりすること(相転移)。

※ 実用的な保証はありません。計算量で殴られて破綻した実験もあります。でも、「こう組んだらどうなるだろう?」という知的興奮だけは本物です。

02 / THE METABOLISM

情報が入ってから、蒸発するまで。

バラバラに作った実験作たちを並べてみると、「情報が入ってから思考し、蒸発するまでの一連の代謝器系」としてつながっていました。

  1. 01
    STAGE 01 : INGESTION

    口腔・咀嚼

    BITE

    丸呑みせず、前歯でスライスし犬歯で芯を留め、舌でトリアージして臼歯で粉砕する。

  2. 02
    STAGE 02 : PERCEPTION

    複眼知覚

    TOMBO / ommatidia

    巨大な1つの眼ではなく、数千の個眼が異なる角度・時間軸から空間の揺らぎを多面観測する。

  3. 03
    STAGE 03 : DISCOVERY

    直交探索

    CROSS RAG

    似たもの(内積)ではなく、外積で直交する差分空間を探索。前提を疑う異分野の知識を注入する。

  4. 04
    STAGE 04 : MEMORY

    相転移記憶

    H2O MEMORY

    氷(凍結保存ルール)、水(流動ワーキングメモリ)、水蒸気(揮発した概念の霧)の三態変化。

03 / SPECIMEN CABINET

変態的工学の実験標本箱。

それぞれ独立した実験です。動くものも、途中で止まっているものもあります。

SPECIMEN 01 INGESTION DYNAMICS

BITE 噛み砕く物理学とインジェスチョン

PDFやテキストを文字数・トークン数で無機質にスライスする既存パイプラインへの反逆。口腔内の運動力学(前歯による文脈断裁、犬歯による重要語の串刺し、舌による動的トリアージ、臼歯によるセマンティック微粉砕)をエミュレートする前処理エンジン。

変ジニアのつぶやき & 実験結果

  • トリアージ(舌)の判定をLLMに任せたら胃もたれする前に口の中で爆死した。教訓は、舌は超軽量ルールベースが至高。
  • 契約書や規程文書の「骨」が折れずに残る感覚がたまらない。

SPECIMEN 02 ORTHOGONAL DISCOVERY

CROSS RAG 外積で死角を拾う逆張り検索

「コサイン類似度で0.85以上のコンテキストを集めました!」という回答の優等生っぷりに絶望して制作。ベクトル空間上でクエリと直交する(被っていない)次元の面積を外積的なアプローチで測定し、あえて「話の腰を折る異分野の視点」をコンテキストに強制注入するRAG。

変ジニアのつぶやき & 実験結果

  • 業務改善の相談を入れたら「発酵工学の歴史」を引っ張ってきて議論を引っ掻き回すことがある。最高。
  • 精度を測るベンチマークにかけると当然スコアは最悪。だが発想ツールとしては無類の面白さ。

SPECIMEN 03 COMPOUND EYE ARCHITECTURE

TOMBO / ommatidia 昆虫の複眼と個眼スウォーム

中央集権的な巨大LLMの視座(単眼)を解体し、数万の個眼(ommatidium)に見立てた超小型ワーカー群を配置。各個眼は「時系列のゆらぎ」「特定の助詞パターン」「感情のトゲ」など極小の単一シグナルのみを低遅延で監視し、異常を検知したときだけ上位層へパルスを送るスウォームモデル。

変ジニアのつぶやき & 実験結果

  • トンボは飛んでいる小虫の軌道を複眼で未来予測して捕食するらしい。その感覚を、ストリームログ監視でやりたかった。

SPECIMEN 04 PHASE TRANSITION & TOPOLOGY

H2O MEMORY / Topo 記憶の相転移と位相幾何

静的なデータベースに知識をただ突っ込むのをやめ、熱力学の相転移(固体・液体・気体)を導入。忘れてはいけないコア規則は氷として凍結し、対話の文脈は水として混ざり合い、抽象的なニュアンスは水蒸気として揮発する。温度スライダーでメモリの密度を物理制御する試み。

変ジニアのつぶやき & 実験結果

  • 気体(水蒸気)の抽象レイヤーをどう結露させてテキストに戻すかが最大の難所。現在も格闘中。

SPECIMEN 05 TRAJECTORY & INFORMATICS

TRAJEXA 軌跡の自己探索と情報トポロジー

関心や経験の手がかりから、自分の次の一歩を考える自己探索ツール。思考の軌道(Trajectory)を多次元のトポロジー空間に射影し、目に見えない知覚の地図を描く。

04 / OPEN SCIENCE REGISTRY

実験ログとDOIアーカイブ。

未完成の仮説や失敗も含めて、CERNが運営するオープンアクセスリポジトリ「Zenodo」に永続的識別子(DOI)を発行して記録しています。商用製品のカタログではなく、オープンな研究ノートとしての足跡です。

Zenodo(CERN)に発行したレコード
系列レコード
TRAJEXA Series 22833033 / 22858286 / 22980903
BITE (Oral Ingestion) 22864768 / 22925518
H2O Memory & Topophase 22250404 / 22250523 / 22316249
Topo / Topological Series 21962837 / 21966028 / 22212823
青い設計図と鉛筆を持つ、赤いブーツの黒猫コタ

変な構造、一緒に面白がりませんか。

「確証はないけれど、こういうアーキテクチャの壁打ちをしてみたい」
「自社の尖ったR&Dで、直交探索や咀嚼モデルを試してみたい」
営業ではなく、技術的な好奇心や奇妙な問いかけのメッセージをいつでも待っています。