「デジタルにおける死ToDoリスト」アプリ案
目的
(1) 不慮の事故や急病の死後、もしくは認知症になった際、家族や知人が簡単に手続きできるような仕組みです。
(2) 「デジタルの死」によってSNS依存を脱却し新たな生を感じることで、自殺を予防する仕組みです。
背景
(1) 日本における認知症およびその予備軍800万人という実情
(2) 独身者の増加
(3) 日本における自殺者年間3万人
対象
(1) LINEや学校掲示板などでのいじめを苦に自殺者が出る若い世代
(2) ライフプランを見直す時期にある30代~40代
(3) 既に死後のアカウントについて問題視されている海外
ユーザインターフェイス(UI)
イメージ的にはタイムボカンの「ぽちっとな」ボタンです。
あくまでも重苦しくない感じで、操作はあくまでも簡単に。
ぽちっとなボタンが中央にあって、その下に設定するボタンがあって、各アカウント情報を入れるとかそんなイメージです。
要約
要するに、今の時代だと病気や不慮の事故や自分が今まで使っていたIT環境を消し去りたい場合に、家族が簡単に手続きできません。ToDoリストのように、できるだけ簡単なインターフェイスで苦労をかけたくないのです。
具体的には、
・仕事で連絡をしなければならない人の連絡先
・SNSを始めとするアカウント情報と解約手続きのURL(このURLなどは随時更新で)
・仕事で使っているもののライセンス・ドメイン・サーバなどの解約
・銀行やカードのオンライン契約の解除に関する手続き
・知らせるべき人 / 知らせない人などの登録
このアプリは、銀行口座とかはともかくとして、とにかく「アナログの死」とは別に「デジタルの死」をどうするかというところで気軽にもてるアプリにしたいんです。
例えば私もアナログに死ぬ勇気は出せないですが、「デジタルの死」によって新しい一歩が踏み出せるかもしれません。
そういった意味で、一度人生をリセットしてみたい人にも「ぽちっとな」って感じでいつでもデジタルには死ねるんだって思ってもらえたら、それはそれで(悪用されなければ)、生きるためのツールになると思っています。
これをスマホアプリ・webアプリ(?HTML5によるローカルアプリ)にしたいのです。
Pマークやら何やら個人情報が面倒なので、クラウドではなくて完全にローカルアプリとして動かすような、鍵のついた手帳のようなイメージです。
最近、認知症に関するサイトのライターをしていて、調べてみると、現在日本における認知症患者とその予備軍は800万人とも言われています。一方で独身者なども増えており、私も兄弟がおらず独りになる可能性がとても高いです。
ある案件で、「おひとり様の老後」に関する記事を書いた際、遺言や死後手続きについて調べましたが、要するに独身者や認知症になった場合に、Will(遺言・生前の意思)を死後に残せないかもしれないのです。
既に海外では死後のSNS等アカウントをどうするのかが問題になってきていますので、世界に出すことを前提に考えることにします。
また、ターゲットとしては、私世代30代~40代の男女で老後に不安がある、生き方を見直す時期にある人を想定しています。
人はいつか死にます。それでも、Willを手軽に書き留めて、家族や親しい人に手渡せる状態にしておきたいというのが、私のコンセプトです。
「アナログの死」とは別に、アカウント削除など「デジタルな部分での死」をどのようにしたいのかを、生命保険と同様に考える時期がきているのではないかと思っています。
まずはアカウント削除のアプリとして、人生をやり直したい人にも「デジタルの死」を経て新たな生を与えるような、そういうアプリとして世に出したいと思っています。
成年後見制度とは
「認知症,知的障害,精神障害などの理由で判断能力の不十分な方々は,不動産や預貯金などの財産を管理したり,身のまわりの世話のために介護などのサービスや施設への入所に関する契約を結んだり,遺産分割の協議をしたりする必要があっても,自分でこれらのことをするのが難しい場合があります。また,自分に不利益な契約けいやくであってもよく判断ができずに契約を結んでしまい,悪徳商法の被害にあうおそれもあります。このような判断能力の不十分な方々を保護し,支援するのが成年後見制度です。」
(出典:法務省ホームページより http://www.moj.go.jp/MINJI/minji17.html)
独身者の場合、または親族がいない、または遠方にいるなどで後見人として親族を指定することが難しい場合も多いと思われますが、親族以外の第三者を後見人とすることも可能です。
その場合、法務省ホームページでは、司法書士・社会福祉士などの士業の方が後見人になった事例として挙げられています。
この制度を利用するには、裁判所への申立が必要です。
しかし、認知症になってからでは申立ができません。
そこで、自分が認知症になった場合の後見人を選んでおく「任意後見契約」というものがあります。
公証役場で契約を行う必要があり、下記の書類が必要です。
契約者本人:印鑑登録証明書・戸籍謄本・住民票(発行後3か月以内のもの)
後見人になる方(任意後見受任者):印鑑登録証明書,住民票(同上)
遺言は作れるのか
認知症の増加にともない、遺言作成時に本人が認知症だったという理由で遺言無効訴訟が増えています。
遺言をするのに十分な判断能力が欠けていたという理由で遺言が無効とされる場合もあります。しかも、公正証書遺言が遺言として無効であると判断をされるケースもあります。
人によって認知症の症状は違いますので、遺言作成時に判断能力があったことが認められれば遺言は有効となりますが、遺言能力があるかどうかを判断することが現状では難しいのが事実です。
認知症の方の遺言を作成する場合、遺言者の日常生活の様子や会話をビデオや日記に記録をしておくことなどが有効とされています。また、認知症でかかっている病院の医師に、症状や病院での発言をカルテに記入してもらうことも有効なようです。
認知症の症状が進んでいる場合、遺言書は後々のトラブルの原因となってしまいます。
一方で、遺言書に書いて法的な効力を持つのは、主に財産の分与・処分の方法についてのみです。
また、上記の「任意後見契約」も、契約者本人の死亡と同時に契約が切れるため、葬儀などについての手続きも一括して頼むことができません。
財産以外のことについて詳しく指定をしても、多くの場合は法的効力がないため、「死後事務委任契約」というものがあります。
English
Outline for Mobile Application: ‘Digital Death Button’
Intention
(1) To help family or acquaintances of deceased persons to remove them from social networks and the Internet in case of death or dementia.
(2) To save people contemplating suicide by offering them a ‘digital death’.
Background
(1) Our lives are more and more dependent on the Internet, but legislation in Japan still does not sufficiently cover our identities on the Internet. If a person suddenly dies, his or her family do not know all of his or her accounts on the Internet and cannot remove his or her presence from the web.
Additionally, there are 8 milion people who have dementia or may have dementia in Japan. The wills of those who have such diseases are sometimes rejected even if they have been notorised.
(2) The number of suicides in Japan has increased, particularly among younger generations. Some of those who have killed themselves have stated that cyber-bullying on social networks, applications such as LINE or in school forums was to blame.
If there were a button which deleted all of their digital identities, it might save those who are planning to commit suicide.
Target
Those who are in their thirties or forties, use the Internet, and have experienced the illness of a parent or have reconsidered their life plans.
User Interface
Very simple — simplicity is the most important aspect. Adding to the simplicity, a casual element like the ‘Pochi-ttona Button’ in the Japanese animation “Time-Bokan”‘.
The screen has only a large button in the centre, and small settings button below the centre button.
*If you are an engineer of mobile applications and are interested in this project, I would appreciate it if you could contact me.